日本動物行動学会第35回大会終了後に、日本学術会議行動生物学分科会主催のサインスカフェを下記の通り実施します。先着順に申し込みを受け付けます。サイエンスカフェに参加を希望する方は、science.cafe.tokimate.2016@gmail.com 宛に、氏名、連絡先email、連絡先電話番号、を添えて11/12までに申し込み下さい(当日参加も受け付けます)。のちほど、メール等にて飲み物の注文を承ります。
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「行動生物学サイエンスカフェ2016-行動生物学への誘い-」
日時:2016年11月13日(日) 14:30~16:30
場所:新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」講義室A
問い合わせ先:science.cafe.tokimate.2016@gmail.com
プログラム
第1部: 話題提供(各12分+質問3分)
司会:辻 和希(琉球大学農学部教授)
永田 尚志(新潟大学 朱鷺・自然再生学研究センター 教授)
「放鳥トキたちの命運をわけたもの」
佐渡島で2008年から野生復帰をめざしてトキの放鳥が開始しました。放鳥した個体のもっているそれぞれの性質によって、野外にでてからの行動や生存率が違ってきています。放鳥したトキたちの行動と生き残りかたのちがいをもとに、どのような性質や行動のトキたちが生き残るチャンスが大きかったのか、行動生物学と保全生物学をつなぐ話題を提供したいと思います。
安房田 智司(新潟大学 理学部附属臨海実験所 助教)
「ホヤやカイメンに卵を預ける魚たち」
繁殖生態が多様化した海産カジカ科魚類には、無脊椎動物を産卵場所として利用することが知られています。これらのグループを卵寄託種といいます。近年の研究から、佐渡島沿岸に生息する卵寄託種9種の雌は、ホヤやカイメンに卵を預けることが分かってきました。では、なぜホヤやカイメンを利用するのでしょうか?どのようにして産卵するのでしょうか?どのような種類のホヤやカイメンに産卵するのでしょうか?海での調査や水槽観察から明らかになった魚たちの繁殖行動について最新の話題を提供します。
友永 雅己(京都大学霊長類研究所 教授)
「森のこころ、草原のこころ、海のこころ」
私たちの体が進化の産物であるように、こころもまた進化の産物であることは言うまでもありません。こころは系統発生的な制約を受けるだけでなく、それぞれの種が適応してきた環境の影響を受けるはずです。この両者を考慮に入れた比較研究を行うことによって私たちのこころの由来をより深く知ることができるのではないでしょうか。そう考えて、最近はヒトの進化的隣人であるチンパンジーだけでなく、彼らや私たちとは異なる環境に適応してきたイルカやウマを対象に比較認知科学研究を始めました。今回は、その成果についてお話ししようと思います。
第2部: 各講演者を囲んでフリートーク(50分:途中で席の移動可)
参加費:500円(ドリンク等代金として)
定員:40名(先着順)
主催:日本学術会議行動生物学分科会
共催:日本動物行動学会第35回大会実行委員会、新潟大学朱鷺・自然再生学研究センター
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サイエンスカフェの参加者は16名でした。参加いただきありがとうございました。
サイエンスカフェのチラシ⇒
開始前の会場風景。